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Wakayama (和歌山県)

和歌山県といえば、恐らく世界遺産に登録されている熊野古道が一番有名なのではないだろうか。いや、私は行ったことないのだが、私の大学、早稲田大学の中央図書館には、熊野古道の大きな絵が飾られているのだ。

早稲田大学の中央図書館に入ると、目の前に大きな階段がある。その階段を上っていくと、左右に分かれるのだが、分かれるところに、一本の道が森林の真ん中を通る絵が飾ってある。その道は暗闇を切り裂いて、続く先には光が微かに見える。どこの森林なのか、それとも完全に想像上の場所なのか、何かメッセージを伝えようと飾ったか、最初はさほど関心はなかったけれど、一回キャンパスツアーに参加したとき、訪問した高校生に自分の大学を紹介しなければいけなくて、もちろん中央図書館にある絵を説明しなければいけなかった。そのときに渡された資料にはその絵に含まれる意味が書いてあった。

そのときまで和歌山県のことを全くといっていいほど知らなかったので、「熊野古道、和歌山県」と読んだ時が、和歌山県の第一印象だった。どこにでもあるような森林は和歌山県を特別にすることはできなかったが、その下の熊野古道の絵の意味を読んだ時に完全に感心した・

実は、その絵には秘密の魔法がかけられていると資料に書いてあった。その絵を、階段を上った2階から見ても、1階から見ても、右、左、真ん中と位置を変えて見ても、その絵にある道はまるで、自分のいる位置から伸びていくように見えるのだ。

その絵は熊野古道を人生に例えている。人とはそれぞれ性格、考え方、学歴、背景などなどが違うけれども、必ず自分なりの道があるのだと。森林の暗闇の中でも、必ず自分の位置から希望の光への道があるのだと。こんな簡単な絵が実に深い意味が含まれるとは、私は本当に感心した。

今回は熊野古道には行けなくて残念だが、いつかきっと我が校の図書館に飾っていて、早大生に希望を与えるこの熊野古道に行ってみたいと思う。時際に行けば、何か大事なことを感じ取ったり、悟ったりするのかもしれない。